tenko2015
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 平成2年12月(1990)に物流2法が施行(参入規制緩和)され25年目を迎えました。この間、多くの事業参入が競争を加速させ、中でも行き過ぎた運賃価格競争が事業経営を著しく悪化させました。 一方で安全を中心とする社会的規制は、新法施行後、年を追う毎に強化されております。運行管理者の資格要件を始め、行政処分の強化や行政監査のあり方など強化が進められてきました。 その一環として、国土交通省では平成18年(2006)運輸安全マネジメント制度を導入、全ての事業所の経営トップは、自らが積極的に輸送の安全の取組みを推進し、事故を未然に防止する施策などの取組を行うこととしております。 また、平成21年(2009)事業用自動車総合安全プラン2009により、10年後の事故数半減を定め、あらゆる諸施策を講じるとしております。 そのような背景から、トラック運送事業経営には「安全」は不可決であり、今後においてもその方針に疑う余地はありません。 トラック運送事業における「安全」の基本は「対面点呼」にあります。点呼は運送事業法により定められた確認事項の他に運行管理者等による日々の「安全指導」を繰り返し実施することにより「安全意識」が高まっていくものと確信しております。 しかしながら点呼現場では管理者を始め、点呼を実施するための具体的指示事項等の情報不足により「対面点呼」が必ずしも有効に機能していないケースも見受けられております。 そのようなことから、点呼現場において活用できる具体的指示事項を網羅した点呼支援ツールを作成しました。このツールは、トラック運送事業に関する法的要件など各行政機関や関係団体が作成した書籍等の情報を集約して点呼の現場で、即活用していただくことを目的としております。 「安全」は与えられるものではなく、日々の取組の蓄積により獲得(安全意識の昂揚)するものであります。是非、貴事業所の点呼現場においてこの点呼支援ツールを用いて事故防止の一助としてご活用いただければ幸甚です。平成27年3月一般社団法人 京都府トラック協会京都府貨物自動車運送適正化事業実施機関あとがき

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