70nen_kinenshi
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 当協会は、平成25年の公益法人制度改革により、一般社団法人として歩み始め、改革により理事定数、定款の変更等にも着手いたしました。未だ改革半ばではございますが、先般の第92回通常総会において、歴史と伝統ある京都府トラック協会の会長に選出していただき、大変光栄に存じますとともに、その職責の重さに、身の引き締まる思いであります。    我が運送業界においては、原油価格の安定により経営面では一定の改善が見られるものの、少子高齢化の進展に伴ってドライバー不足が進み、今や当業界の深刻かつ最大の課題となっているほか、荷主との関係や業界内の過当競争・多層構造など、当業界が抱える構造的な問題も依然として残っていることから、引き続きこれら諸課題の解決に取り組まねばならないと考えております。とりわけ、国の主導で進められている運送業界の長時間労働縮減に向けた取組については、昨年度から具体の取引事例において改善点を探る「パイロット事業」が進められておりますので、当業界としては、この取組が労働時間の短縮のみならず、荷主との関係改善や適正運賃の収受などにもつながる絶好の機会と捉え、積極的に対応してまいる所存であります。また、協会の運営においては、喫緊の課題である人手不足に対応するため、昨年度から引き続いて人材確保対策や業界のイメージアップを図る広報対策を進めることとしているほか、交通対策や環境対策、労務対策など業界の発展と地位向上に向けた諸施策を推進していくこととしております。また、これまで自動車事故対策機構や民間講習機関に委ねてきた運行管理者等の指導講習業務について、昨年国からの認定を受け、当協会が認定機関となりましたので、今後より充実した講習が実施できるよう、着実に体制を整えて対応し、協会の発展のため誠心誠意取り組んでまいる所存であります。 さらに、今期は「会員目線による新たなステージへの挑戦」という方針で臨み、運送業界並びに当協会の将来を見据え、新たな挑戦として会員向けの学習・研修機能や、大規模災害を想定した防災対応機能を併設した総合物流拠点の整備に向けて、国や府と連携を図りつつ実現への可能性を追求し、協会の運営においても、会員目線に立ち、会員の皆様に真に役立つ協会を目指してまいりたいと存じます。 また、私どもは、協会創立70周年を契機として、さらに結束を固め、英知を結集して昨今の厳しい経営環境を克服し、遵法精神を貫徹するとともに公共事業としての重要性と使命を今なお自覚し、業界の発展と地位向上に総力をもって対処していかなければならないと決意を新たにしているところであります。 最後に関係各位の一層のご指導とご鞭撻をお願い申し上げますとともに、会員各位のますますのご繁栄を祈念いたしましてご挨拶といたします。2

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