magazine50
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創立50周年に寄せて社団法人 全日本トラック協会会長浅井時Йβ社団法人京都府トラック協会が、本年をもって創立50周年を迎えられましたことを、心からお祝い申し上げます。貴協会は、昭和22年の終戦の混乱の中で、京都府貨物自動車運送協会として発足され、爾来、幾多の困難な課題を克服し、同39年には、京都府トラック協会に名称変更し、現在、傘下16支部・所属会員812社を数えるに至っております。顧みますと、 トラック運送事業は、わが国経済の復興期、高度成長期、そして2度に亘る石油危機を経た後の安定成長期、平成不況そして今次の長期に及ぶバブル不況という環境の中で、常にその時代の期待に応える役割を果たして参りました。今日では、物流の主役として市場規模も12兆円という国内有数の産業に成長し、多様化・高度化する物流ニーズに適切に応え、国民生活の安定とわが国産業経済の発展に重要な役割を果たしております。しかしながら、業界を取巻く経営環境は、規制緩和の推進や産業の空洞化の進展の強まる中で景気の動向は低迷の一途を辿っており、輸送需要の伸びは期待できず、一方荷主企業のコストの削減要求により、運賃水準はますます厳しさを増すことが予浪1され、さらにNOx等のIFm境対策、高速道路料金の改定、軽油価格の値上げ、本年4月からの週40時間労働制への移行などのコストアップ要因によって、極めて厳しい状況下にあります。このような中、事業経営の基本であります交通安全の確保、環境問題への対応さらに事業の近代化対策、急速に発展する情報化対応など緊急に取り組まねばならない多くの課題が山積しており、これら諸問題に対応するためには、企業の枠を越えた業界あげての取り組みが必要であり、このような時ほどトラック協会の存在がますます重要となって参ります。京都府は、占都のイメージに加え産業・経済のみならず近畿・北陸の物流の拠点として、内陸部地域全体が、均衡のとれた発展を遂げております。貴協会が地域社会にしっかりと根をおろし地域社会の活性化、地域住民の生活向上に役立つトラック協会としてますます活動を充実されることをご期待申し上げますc全卜協といたしましても、21世紀を見据え、社会との共生に努めながらあらゆる変化に即応できる活力と行動力をもって、 トラック運送業界の発展に努力して参る所存であります。貴協会におかれましても、この歴史ある50年をひとつの節目として、諸課題の解決に向かって更なるご努力を賜りますことをお願い中しあげますとともに、貴協会のますますのご発展と事業の限りないご繁栄を祈念いたしましてお祝いの言葉とします。

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