危機管理術
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その他の類似事例過労運転事故で営業所長を逮捕、7日間の事業停止処分過労運転で死亡事故を起こし、6日間の事業停止処分事例Ⓐ事例Ⓑ 平成23年2月15日、東名高速道路で渋滞中の車列にトラックが追突、高校生など9名を死傷させる事故が発生しました。この事故の翌日、過労運転の疑いでM運送に強制捜査が入り、労働基準法違反の疑いが強まり捜査は計136日に及びました。 また、この事故を受け、中部運輸局で特別監査を実施した結果、次の法令違反が判明しました。 ① 運転者の改善基準告示を遵守していなかった ② 運転者への指導及び監督が不適切だった ③ 運行管理者に対する指導及び監督が不適切 ④ 運転者の健康状態の把握をしていなかった ⑤ 点呼を確実に実施していなかった──など計13件 平成24年7月27日、K運輸のトラック運転者が過労運転のため新潟市の国道で横断中の歩行者をはねて死亡させる事故を発生させました。この事故を受け、東北運輸局で特別監査を実施した結果、次の法令違反が判明しました。 ① 運転者の改善基準告示を遵守していなかった ── 労働時間が不適切 ② 運転者への点呼を確実に実施していなかった ③ 運行指示書を作成していなかった ④ 運転者への指導・監督を実施していなかった ──など計7件の法令違反ドライバー ── 自動車運転過失致死傷罪        禁錮5年4月(※)営業所長 ── 労働基準法違反 罰金30万円運送会社 ── 労働基準法違反の法人両罰        罰金30万円① 7日間の事業停止(営業所)② 事業用自動車の使用停止  312日車(3両×104日)① 6日間の事業の全部停止② 事業用自動車の使用停止 235日車  (2両×78日 1両×79日)●刑事罰●行政罰こんな処分を受けた!こんな処分を受けた!どんな事故だったのかどんな事故だったのか(※平成23年7月8日 名古屋地裁判決)8第1章 会社を守るリスク管理のポイント

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