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72 1.交通事故の生理的・心理的要因 【解 説】 ① 過労状態 トラックの運行は、生理的・心理的負担の大きい「車の運転」をすることに加え、深夜・早朝を含む長時間労働となりがちであるのが実態です。これらの状況が過労状態を引き起こし、一瞬の気の弛みが大事故につながることを理解させましょう。 ○運転者の深夜・早朝を含む長時間の労働の結果、慢性的な休養不足により疲労が蓄積しやすく、運転者に過労状態が生じやすい傾向があります。 ○長距離運行の際の車中泊等、睡眠環境の悪さなどが疲労回復を妨げ、過労運転の要因となっています。 ○積荷の積卸しや運行中の積荷への配慮、荷主への対応なども運転者に対する負担となっています。 Ⅹ.交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因とこれらへの対処方法 本章では、長時間の連続運転、飲酒などの生理的要因、運転への過信などの心理的要因が、運転にどのような影響を与えるかについて整理しています。 指導においては、生理的・心理的要因による実際の事故事例を用いて、これらが交通事故につながる重大な要因であること認識させ、これを理解した上での安全指導を行っていくことが重要です。 【指針第1章2-(10)】これを活用! 国土交通省では、「トラック輸送の過労運転防止対策マニュアル」を作成しています。 (http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/03analysis/resourse/data/h19_2.pdf) 指導のねらい 運転者の生理的・心理的要因が交通事故を引き起こしています。事故につながる要因は何かを理解させ、運転にどのような影響を与えるのかを認識させましょう。ポイント 事故の原因となる生理的・心理的要因としては、過労状態であること、飲酒、運転技能への過信、あせる気持ち、興奮状態などさまざまです。どういう状態がこのような要因を生むのか、運転にどのような影響を及ぼすのかを理解させましょう。

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