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92.義務を果たさない場合の影響の把握 (1) 運転者に対する刑事処分 ① 救護義務違反に対する罰則 ○いわゆる「ひき逃げ」事故のうち、被害者の死傷がその運転者の運転に起因するものである場合の罰則が強化され、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられることとなったことを認識させましょう。 【解説:刑事処分の例】 ○運転者に対する刑事処分の例としては、「危険運転致死傷罪」「自動車運転過失致死傷罪」があることを理解させましょう。 ○特に、酒酔い運転等の悪質・危険な運転によって人身事故を起こした場合の「危険運転致死傷罪」の適用は、厳罰に処せられることを理解させましょう。 危険運転致死傷罪 危険運転致死傷罪は、酒酔い運転等の悪質・危険な運転によって人身事故を起こした場合、刑法第208条の2の「危険運転致死傷罪」が適用され、厳罰に処せられます。飲酒のほかにも、薬の服用、危険なスピード、無理な追越し、信号無視等の行為で人を死傷させた場合にも適用されます。死亡事故の場合には1年以上20年以下の懲役、負傷事故では15年以下の懲役が科せられます。 自動車運転過失致死傷罪 交通事故被害者や遺族の要望で刑法に加えられたものであり、自動車を運転する際に必要な注意を怠って、人を死傷させた場合に適用されます。7年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。 指導のねらい 交通事故・違反を引き起こすと、刑事処分・行政処分が科せられます。処分の内容、科せられる刑罰などを確認するとともに、事故を起こすことのリスクを認識させましょう。 ポイント 交通事故・違反に対しては、法律に基づき罰則が科せられます。人身事故などを引き起こした場合などは、懲役を科せられることを認識させましょう。 民事上の責任 損害賠償 刑事上の責任 懲役・禁錮・罰金行政上の責任 免許の取消・停止

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