sidom02
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94 (2) 活用の方法 ① 目的にあわせた活用 運転者の指導及び監督にあたっては、目標を設定し、これを達成するための指導内容としていくことが効率的・効果的な指導につながります。 目標 指導事項 運行管理支援機器を活用した指導の方針 事故防止 運行をとりまく状況の把握 ・ミスを起こす地点、時間、天候などを把握し、自分がどのような状況でミスを起こすのかを把握する。 安全状況の維持 ・スピード超過、一時停止無視などのミス映像を用いて周囲に対してどのような危険を及ぼしているかを確認する。 危険予知 ・データから、事故の起こりやすい場所、シチュエーションなどを類型化し、どのような場合にどんな危険があるのかを認識させる。 速度管理 ・タコグラフのデータなどに基づき、自分の走行速度について認識させるとともに、ドラレコ映像等とともに、事故やヒヤリハットが起こる速度についても認識させる。 事故回避・加害度低減 ブレーキ管理 ・デジタコやドラレコ映像から、急ブレーキの状況を確認し、適切な制動距離を確認させ、実車指導の機会などに適切な指導し、認識させる。 回避方法 ・事故やヒヤリハットの場合のブレーキのタイミングを確認し、適切なブレーキのタイミング、強さなどを実車指導などで認識させる。 円滑運転 加減速管理 ・EMS機能やデジタコデータによる、急加減速の記録分析を用いて、発生場面、回数などを認識させ、ヒヤリハット事例などとあわせた指導で認識させる。 疲労管理 ・デジタコデータ等から、ヒヤリハット地点と乗務時間の関係を分析し、どのようなときに疲労が起こるのかを認識させる。燃費管理 ・急加減速と燃費の関係を分析し、適正なエコドライブの速度、エンジン回転数などを認識させる。 ② 指導の形態にあわせた活用 安全会議や点呼時の指導など、指導の形態にあわせ、効果的な活用をしていくことが必要です。 形態 指導事項 運行管理支援機器を活用した指導の方針 全体教育 (会議) 車両の特徴による挙動 ・大型車の特性、ハンドル操作などについて、ドラレコ映像などを用いて、その挙動について観察し、ディスカッションで危険性などを見出す。この内容を受けた解説をし、適正な運転について認識させる。 周辺の他の車両や歩行者の挙動 ・ヒヤリハットのドラレコ映像などから、周囲にいる他の車両や歩行者、自転車などがどのような動きをするのかを認識させ、何が危険かについてディスカッションで見出し、この内容を受けた解説をし、適正な運転について認識させる。 望ましい運転方法 ・運転者の特性、周囲の特性を踏まえた上で、事故の起こりやすい場面での安全運転のあり方についてディスカッションなどから整理させ、認識させる。 個別教育 運転特性の把握 ・デジタコ、ドラレコ等のデータ、適性診断結果などから、運転のくせを客観的に把握し、よいところ、悪いところなどを見出し、認識させる。 他の運転者との比較 ・他の運転者の平均値とデータ比較をし、自分の運転が平均値とどのようにずれているのか、あっているのかなどを認識させる。 望ましい運転方法 ・運転特性を把握させた上で、運転者の特性に合わせた安全運行のあり方について指導する。

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