201601
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(1)16-1 新年明けましておめでとうございます。 平成28年の新春を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。 会員事業者の皆様をはじめ、関係各位には、平素から格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 昨年の我が国経済は、円安の影響から輸出関連企業を中心に企業業績の改善傾向が続きまた、訪日外国人の増加による国内消費の改善が景気回復に好影響を与えました。しかしながら、政府による経済再生に向けた様々な政策も、中小企業・小規模事業者や地域経済には十分浸透しておらず、デフレ脱却道半ばとされております。 我がトラック運送業界においては、高騰していた軽油価格がようやく落ち着いてきたものの、運転者の深刻な人材不足に直面するなど足元の事業環境は厳しく、トラック運送業界の多層構造の中で、事業規模間の格差が拡大し、中規模事業者や小規模事業者は下請・孫請が多いことから、運賃価格の改善が見られず、軽油価格の下落によるコスト改善効果を十分享受できておりません。 こうした現状を少しでも打開するため、全日本トラック協会との協調により、高速道路料金における大口・多頻度割引最大50%の継続、軽油引取税を含む自動車関係諸税の軽減、自動車税における環境性能課税(環境性能割)の軽減等を、国並びに国会議員に対して強く求めてまいりました。 また昨年、京都縦貫自動車道が全線開通したことにより、ミッシングリンクが解消されました。このことによりグローバル化が進展する中、南北間の交通ネットワークが強化され、人・モノの流れがより一層飛躍的に増えることを期待しております。 加えて、当業界が取り組むべき諸課題の解決に向けて、次の対策に取り組んできたところであり、本年においても引き続き一層の推進に努力してまいります。1.安全対策について 「トラック運送事業における総合安全プラン2009」に基づき、ドライバーの安全意識向上等を目的として交通安全研修会、運転技術の向上を図るトラックドライバーコンテストを開催したほか、助成事業として、ドライブレコーダ、バックアイカメラ、その他交通安全関連機器の導入促進を図ったところであり、助成の充実に本年も引き続き努めてまいります。 また昨年の11月から1月末の3ヶ月間にかけて、7千人余りの参加者が無事故無違反を達成すべく、「トラックセーフティラリー」に取り組みましたが、参加者のみならず全てのトラックドライバーが、絶えず無事故・無違反を達成できるよう、より一層の努力をお願い申し上げます。2.環境対策について 環境基準を達成した低公害車の導入に対する補助を行うとともに、11月の「京都・セーフティー&エコドライブキャンペーン」においては、当業界における環境問題への取組を広く啓発するため、一般府民向けに環境関連グッズ等の配布を行う「環境キャンペーン」を展開したところであり、本年も更に工夫を加えながら取り組んでまいります。 また、昨年は環境対策委員会が主体となり、京都市左京区の銀閣寺山国有林「トラックの森」において、京都府トラック事業青年協議会・女性経営者さつき懇話会の方々の協力の下、子供たちを含む一般市民の方々とスタッフ含めて総勢110名を超える参加により、林業体験(アカマツなど約100本の植樹、下草刈り、木工工作)、森の観察等を行い、豊かな自然環境を守る取組を行ったところでありますが、本年も引き続きこの取組みを行っていくこととしております。 各事業者におかれましても、環境問題への更なる取組をお願いいたします。3.労務対策について 平成22年の労働基準法改正で、中小企業に猶予されておりました一定時間を超える時間外労働における割増率の適用が見直されることとなり、他業種と比べて長時間労働の比率が高いトラック業界において、改善に向けて取り組むことが必要となっております。 昨年、国土交通省、厚生労働省、経済産業省、トラック協会、荷主団体、運送事業者、荷主企業を構成員とする「トラック輸送における取引環境・労働時間改善京都地方協議会」が発足し、会員皆様のご協力をいただいて長時間労働の実態を把握するため実態調査を行ったところでありますが、この結果を協議会に反映させつつ、長時間労働の抑制に向けた環境整備を進めて行くこととしております。平成28年 年頭のご挨拶

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