201208
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12-08(26)昨年、一昨年において、65名 もの方々が職場での熱中症で亡くなっています。今年の夏は平年より高い気温になることが予想されており、かつ夏の電力需給のひっ迫が見込まれていることから、熱中症の発生も懸念されています。熱中症は、適切な予防をすれば防ぐことができます。以下のことに注意して熱中症による健康被害を防ぎましょう。 熱中症とは熱中症は、高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調整機能がうまく働かないことにより、体内に熱がたまり、筋肉痛や大量の発汗、さらには吐き気や俗怠感などの症状が現れ、重症になると意識障害などが起こります。 (下図参照)気温が高い、湿度が高いなどの環境条件と、体調が良くない、暑さに体が慣れていないなどの個人の体調による影響とが組み合わされることにより、熱中症の発生が高まります。また、屋外で活動しているときだけでなく、就寝中など室内で熱中症を発症し、救急搬送されたり、不幸にも亡くなられたりする事もある恐ろしい疾患です。作業に関して次の対策をとりましょう① 作業の状況などに応じて、「作業の休止時間・休憩時間の確保と、高温多湿作業場所での連続作業時間の短縮」、「身体作業強度(代謝率レベル)が高い作業を避けること」、「作業場所の変更」に努めましょう。② 熱に憤れ、その環境に適応する期間(熱順化期間)を計画的に設けましょう。③ 自覚症状の有無に関わらず、作業の前後、作業中の定期的な水・塩分の摂取を指導してください。摂取を確認する表の作成、作業中の巡視における確認などにより、その摂取の徹底を図ってください。④ 熟を吸収する服装、保熱しやすい服装は避け、クールジャケットなどの、透湿性・通気性の良い服装を着用させてください。⑤ 高温多湿作業場所の作業中は、巡視を頻繁に行い、作業者が定期的に水分・塩分を摂取 しているかどうか、作業者の健康状態に異常がないかを確認してください。なお、熱中症を疑わせる兆候が表れた場合においては、速やかに、作業の中断などの必要な措置を講じてください。【熱中症の症状と分類】分類症状重症度小大Ⅰ度Ⅱ度Ⅲ度めまい・失神:「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不十分になったことを示し、 “熱失神” と呼ぶこともあります。筋肉痛・筋肉の硬直:筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴います。発汗に伴う 塩分(ナトリウム等)の欠乏により生じます。これを “熱痙攣” と呼ぶこともあります。頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感:体がぐったりする、力が入らないなどがあ り、従来から “熱疲労” といわれていた状態です。意識障害・痙攣・手足の運動障害:呼びかけや刺激への反応がおかしい、体がガクガクと引きつ けがある、真直ぐに走れない・歩けないなど。高体温:体に触ると熱いという感触があります。従来から “熱射病” や “重度の日射病” と言わ れていたものがこれに相当します。大量の発汗陸上貨物運送事業労働災害防止協会職場における熱中症を予防しましょう!職場における熱中症を予防しましょう!

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