201007
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10-07(1)国土交通省 国土交通省が平成18年10月から導入している「運輸安全マネジメント制度」は、鉄道、自動車、海運、航空の各運輸事業者自らが経営トップから現場まで一丸となって安全管理体制を構築・改善し、それらの取組み状況を「運輸安全マネジメント評価」の実施により確認し、改善すべき点を助言するなどして、国と運輸事業者の皆様とが一緒になって運輸の安全を高めようという制度です。 「運輸安全マネジメント制度」においては、運輸事業者自らが、経営トップの主導のもと、安全管理体制を構築し、図のようなPDCAサイクルを適切に機能させます。PDCAサイクルとは、計画に基づき実施し、それを評価して改善に結びつけ、その結果をさらに次の計画に活かすという仕組みです。運輸事業者は、このサイクルに基づいて、安全管理の取組みを繰り返しながら徐々にスパイラルアップ(継続的改善)させることが求められています。 運輸安全マネジメント概念図 運輸安全マネジメント評価の様子 「運輸安全マネジメント評価」は、通例、3名程度の評価職員が1~2日間の日程で運輸事業者の本社等に出向き、経営トップをはじめとする経営陣の皆様から、安全管理体制の構築・改善の状況について直接インタビューを行い、関係書類を確認することにより、事業者の安全管理体制が適切に構築され、それがマネジメントシステムとして適切に運用されているかどうかについて、「安全管理規程に係るガイドライン」に規定されている14項目に基づき確認し、優れた点については褒め、改善すべき点については、改善に向けたやり方などを適宜助言します。 これまでの評価により、全般的にみて基本的な安全管理の体制、関連規程類の整備等の枠組みについては概ね構築されている一方で、その取組み内容については、十分でない部分も見受けられ、事業者問あるいはモード間で程度の差があることが判明しており、特に、無軌条電車事業者、鋼索鉄道事業者、索道事業者及び小規模海運事業者(以下「小規模事業者」といいます。)においては、総じて、取組み途上であることから、小規模事業者に適した安全管理体制の構築・運用のあり方とその手法を確立することが急務の課題となっています。 このため、平成21年1月以降、小規模事業者がより効果的に安全管理に取り組むことができるよう、運輸審議会安全確保部会の専門委員の皆様のご指導を賜りながら、「安全管理規程に係るガイドライン」に代わる小規模事業者向けのガイドラインの検討を進め、平成21年6月、冊子「鋼索鉄道・索道事業者等における安全管理の進め方」及び「小規模海運事業者における安全管理の進め方」を策定・公表しました。 国土交通省では、評価対象の全事業者に対して、運輸安全マネジメント制度の一層の浸透・定着を図りつつ、早期に1回目の評価を完了するため、上記冊子を指針とし、平成21年6月から、それぞれの小規模事業者に適した効率的な方法での評価を実施しています。 「運輸安全マネジメント制度」の概要自己チェックリスト 運輸安全マネジメントへの取組状況を事業経営者等が自ら点検するため、貨物自動車運送事業者用「安全管理の取組状況の自己チェックリスト」(次ページ)が公表されています。定期的なチェックがPDCAサイクル構築のための切り札です。 「運輸安全マネジメント制度」とは「運輸安全マネジメント制度」とは

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