2009all
330/364

(29)|ょうとこ"く09-11平成21年度交協連主催交通事故防IL「標語。体験記・児童画」募集応募作品体験記の部最優秀賞人から生かされている人生泉州刷 帥フジライン 梶浦研三今年の4月L旬、営業所のトレーラーが阪神高速3号神戸線上で乗用中に追突する事故が発生した。現場はゲリラ的な渋滞が発生する場所で事故発生率も高い。運転手のN君は、渋滞の兆候を察知しながらも時速40kmで走行し、急停止した乗用市に驚いて制動をかけたが間に合わず、スリップしながら迫突したのだ。 トレーラヘッドのバンパーが乗用車のそれよりも高い位置にあり、乗用車のリアハッチが原理を留めない位に潰れ、衝撃を吸収したおかげでE突き事故にはならなかった。しかし、被害者のKさんは脳震盪を起こして胃の中のものを吐き出し、救急車にて病院に搬送された。幸いにも入院するほどの怪我ではなかったが、全治5日の診断書が出て人身事故となった。中間距離の不保持、漫然運転が原因の典型的な事故である。何はともあオLお見舞いを兼ねてお詫びに何うことが先決である。Kさんは自宅が姫路にあるらしい。ならば営業所の責fi者がイTくよりも、大阪本社の私が行く方が近いということもあり、容態が落ち着く頃と考えて翠朝、私は近畿交通共済のIさんと共に姫路に向かった。Kさんに面会できたのは、昼過ぎであった。私はいつもそうするように、Kさんの容態を気遣った後、こう尋ねた。「事故が起こった時、うちの運転手の処■llや対応に不手際はございませんでしたか?ご不満はございませんか?」この質問にKさんからは意外な返答が返ってきた。「不満どころか、むしろ感謝しています。警察への連絡から救急車の手配までした後、私の容態を心配して救急車が到着するまでずっと私に付き添つて、いたわつてくれました。J正直、私はこの言葉にどんなに救われただろうか。常日頃、私が運転手に教育していることが実践されていた。起こった事故をくやんでも仕方がない。まずは、万難を排してでも怪我人の救出と看護をすること。頭では分かっていても、いざ事故を起こし混乱した状況の中で、実践することは非常に難しい行為を、N君はきちんとこなしていた。さらにKさんから驚くべき言葉が続いた。「私は、車さえ直して頂いたらそれでいいです。運転手さんはとてもいい人でした。だから、これからも仕事を続けてもらいたいし、そのためには人身を取り下げてもいいと思っています。」これが弱冠25歳の青年の言葉なのだ。「梶浦さん、あの運転手さんを頼みます。再び事故を起こさないように正しく導いてあげてください。」と私のHを見つめるKさんに、私はただ頭を下げるしかなかった。2日後、N君本人から人身届けが取り下げられたという連絡を受けた。「ありがとうございました。本当にうれしいです。救われました。J電話の先で涙声のN君に、私は静かに言葉をついだ。「Nさん、これを運が良かったと簡単に片付けてはだめだよ。君は‐4i懸命に働いて家族を養い、プロとしての自党もあるだろう。自分の力で生きているという自負心もあるだろう。でも今回のことを素i貞に振り返って反省すれば、人は誰でもrl分で41きているのではなく、人に生かされて生きているのだということが分かるかい?」鳴咽の中でN君は「はい、わかります。Jと声を絞った。数日の謹慎期間を経て、N君はドライバーとして復帰した。(ベージの都合で竹略しています。Nさんの家庭事情、管理者としての梶浦さんの葛藤等、全文は当組合広報誌10月号に掲載しています。)自動車、自賠責、労災共済は近畿共済でご契約を!!〒612‐8418 京都市伏見区竹田向代町51‐5(京都自動車会館内)TBL 075671 18M ミ懇"5671‐4382運送保険、火災保険、賠償責任保険、生命保険等についてのご用命は、キンコウセーフティ帥へ。 TFt(66%52“lさミ (66%38弼0までご連絡下さい。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です